映画レビュー「シービスケット」


 昨夜「ベストハウス 123」を観ていましたら、この映画の話が出ました。数ある動物関連の映画の中でも、CGで済ませるんじゃなくて、本当に動物を演技させた、ということで。そういえば、レビューを書いていた、と思い出しました。

「シービスケット SEABISCUIT」2005年8月26日

【ひとこと】
 いつまでも「LOSER」ではいやしねぇぜ!

【物語のあらすじ】
 舞台は1930年代、大恐慌真っ只中のアメリカ。「怠け者」と烙印を押され、打ち捨てられた馬、それがシービスケット。血筋のよさも「小柄だからダメ」と評価されず、不当な扱いに傷ついて、荒れ馬になってしまっていた。それを見出したのは孤独な調教師トム・スミス。馬主としてシービスケットを手に入れ、騎手にレッドを雇い、失意に打ちひしがれたアメリカ国民を奮い立たせたのは「自動車王」チャールズ・ハワードだった。今、いくつもの奇跡の扉が開かれる・・・。

【感想など】
 泣きました。最初から最後まで。なんでこんなにツボにはまるのか、自分でもよくわかりません。とにかく、とにかく、けなげだったのですよ、馬も、人も。「ああ、もう走れない」と思ったのに、復活しちゃいますから。これに号泣。思わずTV画面に向かって拳をふりあげ「行けーーーーーっっ!!!」と応援してしまうくらい、シービスケットは素晴らしかったんです。

 で、気がついたんですが、どうやら私、馬に弱いらしいです(笑)。馬ってどうしてあんなに美しいのでしょうね?綺麗ですよ、本当に。動物が主人公の映画はそれだけでも感動させられてしまいますけど、この作品は馬だけでなく、ハワードもスミスもレッドも、それぞれが元は「敗者」というか、挫折した人なんですね。でも、彼らは決してあきらめなかった人でもあります。彼らとビスケットとの出会いが、絶妙のコンビネーションを生み、奇跡を呼び、人生をあきらめかけていた多くの人々を感動させたんですよね。いや、これにはまいりました。シービスケット万歳!

 実際、レッドが背負ってるハンデは生半可なものじゃなく、ハワードの経験した悲しみも生涯癒えないものです。それらのエピソードを描写する場面でもう泣かされるくらい(涙)。だからこそ、再び立ち上がった彼らの強さは本物だと思えるわけでして。それにね、彼らは馬であるビスケットを「馬」とは思ってないんです。非常に敬意を払って接するわけですよ、ビスケットに。愛情と信頼と尊敬を馬と人との間にもしっかりと築き上げる、この経緯が素晴らしい。

 詳しい話は本作を観て知っていただきたいので書きません。脚本がこれまた賞賛に値する出来でした。それと当時の風俗をよく再現していたと思われる美術、風景も美しくて良かったですよ。馬の調教も大変だったでしょうに、よくあそこまでリアルに仕上げたもんです。レースのシーンは言うに及ばず、レッドを乗せたビスケットが、紅葉した野山を疾走するシーンなんて惚れ惚れしますから。そこだけリピートして何度も見直したいくらいですよ。

 もちろん、トビー・マグワイアの演技も必見です。役作りにかなり腐心したと思われます。レッドの悲しみや気概や悔しさや望みを熱演、「スパイダーマン」とはまったく違う顔を見せてくれます。ハワード役のジェフ・ブリッジス、渋い富豪にぴったりでした。偉ぶってなくて、実に思いやりのある馬主で、魅力的でした。調教師・スミスにはクリス・クーパー。この人は本当にどんな役でもビシッと決めてくれますねぇ。うまいなぁとうなりますよ。

 人生はあきらめちゃいけませんね。何度でもチャンスがめぐってきますから。そのチャンスをつかみ損ねないように、前向いて、顔を上げて、自分を信じてやらなくちゃ。そして仲間を信頼しなくちゃ。失意のどん底にあってさえ、希望は失わないでいたいもんです。

 今ちょっと、辛い時期にあるという人に、特にお薦めしたい作品でした。

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