映画レビュー「東京ゴッドファーザーズ」


「東京ゴッドファーザーズ」2004年5月25日

【ひとこと】
 家族って・・・・

【物語のあらすじ】
 ホームレスのギン、ハナ、ミユキの3人は、ゴミ置き場で本を漁っていた。すると赤ちゃんの泣き声が・・・。なんと女の子の捨て子!クリスマスに神様がくださった贈り物なんだとオカマのハナは大喜び。警察へ、とうながすギンとミユミの言葉にも耳を貸さない。「きよしこのよる」から取って「きよこ」と命名してしまう。あきれる二人。結局ダンボールハウスに連れ帰る羽目に。

 3人はそれぞれに事情を抱えていた。父親を刺して家を飛び出したミユキ。ギャンブルと酒に身を持ち崩した自称「元競輪選手」のギン。オカマバーで働いていたハナ。「きよこ」の親を探す過程で3人の過去と秘密が少しずつわかってくる。胸痛む体験も、語りたくなかった思い出も。


【感想など】
 「PERFECT BLUE」を初めて観た時には「アニメでこういう世界が描けるのかっ!!」と正直ぶっ飛んだ覚えがある。それほどにクリエイターとしての今敏はすごい。「妄想代理人」もWOWOWで深夜帯に放映され、途中まで観た。録画し損ねて、最後まで観られなかったのが心残りだ。「千年女優」も観てみたい作品のひとつ。とにかく丁寧に作ってあるという印象はどの作品でも同じ。

 さて本作は、一人の赤ちゃんをめぐるお話。奇跡というか、おとぎ話というか、なんとも摩訶不思議な今敏ワールドが画面いっぱいに炸裂。これはアニメでやったからよかったんだろうと思う。実写でやるとどうしても嘘っぽくなるくらいに偶然が重なりすぎる脚本なんだよね。物語の舞台が「クリスマスの 雪がちらつく東京」というのも良かったかな。

 家族って何だろう?愛するってどういうこと?生きるって?重なり合うエピソードの中から、どの人にもある「人生」ってやつの横顔が浮かび上がってくる。切なくていとおしい、失ってしまったsomething。そして、これから手にする希望も・・・。

 本来はとても悲しいはずの話なのに、随所に盛り込まれた笑いの要素が物語を重苦しくしない方へ働いている。このユーモアの感覚が素晴らしく、茶化しすぎない、脱線させない、絶妙のポイントをついてくるのだ。ついついゲラゲラ笑ってしまう。

 声優がこれまたよかった。ギンには江守徹、ハナには梅垣義明、ミユキには岡本綾、「きよこ」はこおろぎさとみ。(道理で聞いたことある泣き声だと思った。「クレヨンしんちゃん」の「ひまわり」だよ。)あと、脇役ながらいい味出してるタクシーの運転手には山寺宏一ね。

 私としてはハナのキャラクターが一番好き。彼女(彼??)の優しさが、「泣いた赤鬼」のエピソードに端的に表れてる。こういう気遣いの仕方ができる人って、すごく辛い思いをいっぱいしてきて、それを乗り越えてきてるんだよね。あの「お母さん(男だけど)」も素敵だった。「気の早いお年玉」ってメモが泣かせるよ。

 奇跡と幸運てんこもりの本作。大事な人といっしょに観たい。何度観ても新しい発見がありそう。アニメだけど、小馬鹿にしてたらびっくりさせられるよ。

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