映画レビュー「幸せになるためのイタリア語講座」


「幸せになるためのイタリア語講座 ITALIAN FOR BEGINNERS」2005年10月5日

【ひとこと】
 すぐそばにいる たいせつなひと。

【物語のあらすじと感想など】
「ITALIENSK FOR BEGYNDERE」が原題。ラース・フォン・トリア-が95年に提唱した“ドグマ95”の第12作目。ドグマシリーズ初の女流監督、ロネ・シェルフィグ による6人の男女のラブストーリー。脚本もロネが担当している。

* 妻を亡くし、自信も喪失気味の新米牧師・アンドレアス
* 人はいいのだが要領はあまり・・・・のホテルマン・ヨーゲン
* アル中の母親を抱える美容師・カーレン
* 短気で言葉遣いの悪いレストラン店長・ハル
* 偏屈親父と二人で暮らすドジなパン屋店員・オリンピア
* イタリア人ウェイトレス・ジュリア

以上の6人と周辺の人々を中心に話はゆっくり進んでいきます。テンポ悪いと焦らないで下さい。確かに序盤は暗くてスローで退屈に思えるかもしれませんけど、どうぞぐっとこらえて最後までご覧下さい。この映画は、最後に「ああ、観てよかった」と必ずや思わせてくれますから。

 デンマークはコペンハーゲン近郊のとある町。ここを舞台に本作は展開します。初心者向けのイタリア語講座へ集った人たちを 少しずつ少しずつ近づかせていく、結び付けていく、非常にゆったりしたペースの「大人の恋愛物語」なんですよ。ささいなエピソードがリアルでなおかつセンスがあって、実に丁寧に作られている映画だとわかります。派手さはなくても、映画ならではの手法で描き出される登場人物たちの人生。じわーっとしみてくる優しさ、温かさ。ああ、こういう映画の撮り方もあるんだなぁと観終わった後に実感できます。

 人間誰しもひとつやふたつは抱え込んでるしがらみがありますよ。表面には出てこない悩み、誰にも知られたくない秘密、苦しくて泣きたくなることだってあるでしょ?そういうのをね、とても優しい視点で撮ってるのがわかるんです。だから、号泣したり、大笑いしたり、怒りに拳を握ったりはしませんでした。だけど、しみじみと心に残ります。胸の奥の方がきゅんと痛むような、ほんわかと温かく感じるような・・・

 生きてるって素敵なことです。たとえ悩み苦しんでいたって、生きることはほんとに素晴らしい。幸せになりたい、幸せでいたい、それは人が誰しも望むことでしょうけど、気づいていないだけで、すぐそばに求めていたものはあるのかも?

 この映画を観たら、きっと、あなたの一番大切な人をそっと抱きしめたくなりますよ。

【追記】
ドグマ95について

ドグマ95(Dogme95)はデンマークにおける映画運動。1995年、ラース・フォン・トリアーらによって始められた。ドグマ95には「純潔の誓い」と呼ばれる、映画を製作する上で重要な10個のルールがある。

「純潔の誓い」

1.撮影はすべてロケーションによる。スタジオのセット撮影禁止。
2.映像と関係のないところで作られた音(効果音など)をのせてはならない。
3.カメラは必ず手持ちによる。
4.映画はカラーで。照明効果禁止。
5.オプチカル効果やフィルター禁止。
6.表面的なアクションは許されない(殺人、武器などは起きてはならない)。
7.時間的、地理的な乖離は許されない(つまり今、ここで起こっていることしか描いてはいけない。回想シーンなどの禁止)。
8.ジャンル映画禁止。
9.最終的なフォーマットは35mmフィルムであること。
10.監督の名前はスタッフロールなどにクレジットしてはいけない。

日本で観ることができる作品

「セレブレーション」(1998)トマス・ヴィンターベ監督
「イディオッツ」(1998)ラース・フォン・トリアー監督
「ミフネ」(1998)ソーレン・クラーク=ヤコブセン監督
「キング・イズ・アライブ」(2000)クリスチャン・レヴリング監督
「ラヴァーズ」(1999)ジャン・マルク・バール監督
「ジュリアン」(1999)ハーモニー・コリン監督
「Interview インタビュー」(2000)ピョン・ヒョク監督
「幸せになるためのイタリア語講座」(2000)ロネ・シェルフィグ監督
「しあわせな孤独」(2002)スザンネ・ピエール監督



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