映画レビュー「ワールド・トレード・センター」


 試写会に行って鑑賞した作品のレビューです。今度の日曜日(1月20日)にWOWOWで放映予定。

「ワールド・トレード・センター WORLD TRADE CENTER」2006年10月1日

【ひとこと】
 9.11の悲劇をオリバー・ストーン監督が映画化。

【物語のあらすじ】
 2001年9月11日、ニューヨーク。港湾警察官ジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)はいつも通りに目覚めて出勤した。いつもと変わらない一日のはずだった。だが、ワールド・トレード・センターに2機の航空機が突っ込むという前代未聞のテロが発生。命を懸けて人命救助に向かうも・・・・

【感想など】
 これはドキュメンタリータッチの映画でした。主演のニコラス・ケイジと、共に生き埋めになってしまったウィル・ヒメノ役のマイケル・ペーニャは、ほとんどずーっと同じ角度から、同じフレーム内で、身動き取れない状況の演技を強いられています。助け出されるまでにさまざまな危険が彼らを脅かし、何度も絶望しかけ、そのたびに思い直して、自らを鼓舞し続けました。その意志の強さには驚嘆させられます。また生還した二人の証言を基に製作されているため、あの場所で何が起こっていたのかが非常にリアルに描かれていました。生き埋めになるとはどういうことなのかを観るだけで、ほんとに背筋が寒くなりますね。よくぞ生きて帰ってこられたものだと、運命の不思議と二人の強運を感じます。

 あの巨大なトゥイン・タワーが崩壊するさまの迫力は言うまでもないことですが、事件そのものよりも、むしろ人々の心情を丁寧に描いた作品です。生き埋めになった二人、救助に当たる消防士や警察官。ボランティアで駆けつける人々。家族たち。その表情に苦悩をにじませ、不安と苛立ちに苛まれながらも、一心に無事を祈る姿が胸を打ちます。

 未曾有の悲劇の中にあってさえ、数多くの人々の善意が働き、助け合い、支え合う、その様子はまさに感動巨編!励ましあって、二人は生還を果たしましたが、多くの人々が犠牲になったのも確かです。消防士や警察官だけでも2500人近いとか。大変な事件だったんですね・・・・・。

 テロに対する怒りとか、あの9.11がどのような事件であったのか分析するとか、そのような映画ではありません。ひたすら、人々の表情と心境の変化を追いかける、ヒューマンドラマと言ってもいいかも。

 この作品に関しては、一度も国土を戦火で焼かれたことのなかったアメリカ国民が、ほとんど戦争と言っても過言ではない状態に叩き込まれて困惑する様子がうまく描かれていると思いました。その後のアメリカ合衆国がどのように変化していったのか、私たちは知っています。この作品を観ることで、なるほどと納得できるかもしれません。

 描き方に賛否両論はあるでしょうけれど、私は劇場で観る価値のある作品と思いました。特に、ニコラス・ケイジの演技は相変わらず上手いですよ。今作では主人公の妻・ドナを演じたマリア・ペロとウィルの妻・アリソンを演じたマギー・ギレンホールも好演でした。二人の妻が嘆き悲しみ、途方に暮れ、絶望しかけるさまを切実に演じています。一見の価値あり。


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