病む

病む

病名が付くと

人は急に「病人」になる。

医師が診ると

人はとたんに「患者」になる。

世の中には何千、いや、何万 病名が在るのだろう。

老いれば誰しも、持病のひとつふたつは抱えて暮らすようになる。

年寄りが集まれば、さながら病気自慢の様相を呈する。

病名を言いあい、薬を見せ合う。

症状のどれほど辛いかを 「私こそ」などと競い合って。



そんな病気談議の中では、人は不思議と「死」を意識していないのでは?

どこか遠いところに存在する「死」。

その「得体のしれないもの」が、実際に自分の身に近づいているとは考えていない。

ある日突然にそれはやってきて、気付かぬうちに捕まってしまい・・・・



死は前よりしもきたらず かねてうしろに迫れり

兼好法師は そう書き遺した。

常に「死」は近くに居る。

意識しようとしまいと。

抗いようもなく そこに居る。

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